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2009/09
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出版は革命である
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「出版とはひとことで言えば何ですか?」と聞かれたら、「革命です。」と答えています。なにも裏付けはないのだが、ただ、なんとなく、出版には、それほど「革命的な力」があると思っている。それは出版部数の多さや、新聞広告の大きさには、関係なく出版そのものが内的に有している力だと思っている。

それは、その出版がある前と後ではまったく違う地平が、この世の中に生まれるからだ。もちろん、その出版を見たり、読んだりした人しか、その力を享受しないのでは?と思われる方も多いと思うが、私は、その直接の影響を受けた人がたった数人であったとしても、出版は間接的に、革命的な力を周辺に及ぼすものと考えている。

私は、ペーパー版の出版も、web版の出版も、どちらも「出版」として考えている。その中でも、ペーパー版の出版の方が、一般的な革命的な力はドラスティックな感じがする。一方、web版は、ひたひたと根こそぎ変えていく、また違った革命的な力だと考えている。

そのweb版の革命的な力を、出版社の人たちは、過小評価しているか、見ないようにしているのかもしれない。でも、出版をするとき、著者も、編集者も出版社も、その本が世の中に広がって欲しいと願うことは多いと思う。ならば、webによる出版による影響力をもっと利用してはどうだろうか。

そして、ペーパー版とはちがう革命を起こしてはいかがだろうか。


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慶応大メディアセンター見学会
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昨日は「出版 梓会」主催の慶応大メディアセンター見学会があった。

慶応大図書館といえばGoogleBookSearchに資料を提供するという異色の図書館だ。まずは、そのような図書館なのでどういう考えで運営されているのか、たいへん興味があったので参加した。まずは、所長のおはなし、図書館内の見学と進んだ。そのあと、日吉校舎内の図書館の方のお話があった。

それぞれ面白かったが、最後の日吉図書館の方の話は、実に興味深かったので以下に紹介しよう。

慶大図書館の方が言うには、このままだと、売れ行き低迷は進み、出版社の先はないのではないか。その歯止めとして、図書館内で検索の利便を与えることにより、ほしい本に行き当たる。そこから、リアル書籍を入手したいと考えたり、買うのではないか。検索に出てこないものは、ユーザーに知られないから次第に買われなくなっていくというのだ。

一方、本来、教育の中では学生は、費用を気にしないで勉強できるようにすべきではないか。教科書は、大学が作って提供する。学生が買うものではないという、本来の姿に戻るべきとの考えも披露された。

国会図書館のデジタル化、今回の慶大図書館の考え方、ともに出版社の経営方法を考え直すように世の中が要請しているのではないだろうか。いま初めて、出版社を作ったとしたら、どのような出版活動をするであろうか。

おそらく、今のような出版活動をしないのではないであろうか。出版社はなんのために出版活動をしているのか。情報をひろく広めたいというのが、本来ではないだろうか。それに遅れて、その費用を対価としていただこうというものではないだろうか。それが先に、いくら儲かるか、そこから考えはじめるという本末転倒な考え方が出来てしまったのは、紙とくっついた出版であったがために出来たのではないだろうか。インターネットが出現したため、出版社の既得権益がどんどん崩されているのである。

でもそれは、本来の姿ではないから崩れているのではないであろうか。

もう一度、初心に戻って、「今にふさわしい出版活動をはじめよう」、そう強く思うのである。
国会図書館の資料デジタル化に関する説明会
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 今日は、15時から17時まで、予定の時間を30分過ぎるまで熱心に聞く人たちが集まった「国会図書館の資料デジタル化に関する説明会」に行ってきた。

 面白い時代になったものだとつくづく思った。というのは平成24年ごろをメドに、国会図書館の書籍はペーパー版を閲覧するのではなく、かなりの冊数の本が基本的にPCでしか見られないということになるからだ。国会図書館はこれまでも保存のために傷んだ本をデジタル化してきたらしいが、このたび6月19日(2009)に法律が改正され、著作権法の31条に一項追加され、原本は痛む可能性があるため、デジタル化してもよろしいということになったのだ。つまり、原本はデジタル化されると、痛むため書庫にしまわれ、デジタルだけを閲覧に供するというのである。

 その予算、127億円で、図書、雑誌、児童書、児童雑誌、古典籍、官報、学位論文らが、次々とデジタル化されるらしい。9月18日には、そのうち雑誌のみ、デジタル化される予定のリストが発表されるという。

 どうも、ひたひたと、好むと好まざるを問わず、デジタル化の波はペーパー版の総本山も飲み尽くそうとしているようだ。そろそろ、出版業界もデジタルを敵だと考えるのはやめて、友好的に、そして本格的にデジタル化への前向きな取り組みをしていく時なのではないだろうか。


梅田望夫さんの講演を聴きました。
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ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
(2006/02/07)
梅田 望夫

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梅田望夫さんといえば「ウェブ進化論」だが、昨日は「本の学校」というところで、ゲストスピーカーとして講演があった。本の学校では、昨今の出版業界の低迷をどう打開するかが、通底した問題意識になっていたので、梅田さんの講演も当然その点に、話が向かっていった。

講演の詳しい内容は、割愛するが、そこから私がキャッチしたことを話すと、出版業界が低迷しているのは、なにもITのせいだけではないだろうということだ。もちろんきっかけにはなっただろうが、いままで手をつけなかった出版社や書店の経営的な部分の改善こそが急務であろうということだった。さすが、経営コンサルタントでもあるだけあって鋭い指摘だと思った。

たとえば、出版社に対していえば、力のある本を作り、力のある本を宣伝するようにしているだろうか。宣伝は新刊だから行うとか、企画が通ったから出すとかになっていないだろうか、ということを言っていた。

いかがであろうか。

また、いまどうしてもインターネットは無視できないツールだと思うので、それについて、いえば、書店でamazonのランキングに合わせた棚揃えをしているところがあるかということだ。しかも、一時間ごとの変化にあわせて模様替えするというところが必要だ。

私は、大変参考になる意見をいただけたと思い、たいへん感謝している。

23年前の本が3年間で80万部突破!
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思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
(1986/04/24)
外山 滋比古

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  「Yahoo!ニュース」(2009/09/04)によると、お茶の水女子大名誉教授の外山滋比古氏の『思考の整理学』(ちくま文庫)の累計発行部数が100万部を超えたそうだ。

 そのきっかけとなったのは何だろうか?なんと2つのキャッチコピーというから驚きだ。

 第一回目は2007年、盛岡市の書店員が「もっと若いときに読んでいればそう思わずにはいられませんでした」という手書きPOPを立てる。→1年半後の08年6月には51万部に到達。

 その後、勢いは弱まったというが、再燃のきっかけが2回目のキャッチだ。東大・京大生協における08年書籍販売総合ランキング1位を獲得。→09年2月より「東大・京大で一番読まれた本」とのキャッチを使った。→6月からは毎月10万部ごえのハイペースで重版し、ついに100万部を突破したというのである。

 いい本は、宣伝すればさらに売れると思う。出版社は、新刊主義の宣伝・経営法から早く脱却しなければならないのを、この本は示唆しているのではないだろうか。


サンヤツ広告のこと
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「サンヤツ広告」って聞いたことがあるだろうか。

たまたまネットを見ていたら、白水社の宣伝部・サンヤツ制作者が書いた記事につきあった。「かんたんサンヤツ講座」というものだ。

サンヤツというと新聞の下3段分を8等分したスペースに広告をレイアウトしたものだ。私は広告のことは門外漢なので、人聞きでしか知らないが、いろいろ制約があると聞いていた。その例を、上記講座から引用すると

* 写真、イラスト、スミベタ、白抜き等々すべて不可。使えるのは活字とケイ(線)だけ。
* 活字の書体は、ゴナとかナールとか勘亭流とかルリールとかはもちろんだめ。明朝とゴシックの2書体のみ。その大きさも明朝が7通り、ゴシックは5通りしか使えない。斜体や平体など文字の変形はもってのほか。
* ケイの種類と太さは許可されたものに限る(斜線・曲線はアウト)。記号類も同様。
* その他、書名以外の文字を書名より大きくしてはいけない。文字やケイをあんまり「意匠化」してはいけない。あえて明文化はしませんが全体を黒っぽくしてはいけないよ。白っぽすぎるのもいけません。


聞きしにまさる面倒な世界だ。でも、この講座けっこうためになったので、是非ご覧になって下さい。いろいろ工夫しているかが分かって、編集案のタイトルが長いと、会議で広告の方から文句が出たのも分かるような気がする。
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